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カラコレを制する者は

· 時には仕事の話を

かれこれ15年ほど前、

仕事が早く終わり、赤坂の街でお酒をそこそこ飲んでいたら

会社に忘れ物をしたことに気付いて

千鳥足で会社に戻り、人気のない暗い廊下を歩いていると

なにやら焦った様子のプロデューサーに呼び止められました。

そのまま、連れて行かれた編集室に入ると

狭い部屋にタバコの煙が充満し、(当時は喫煙可だった!)

事態を紛糾せしめた感に、打ちひしがれる時間も許されないような

緊迫した雰囲気でした。

「これは、もう絶対終わらないよ!!」

と焦った様子のメガネの男性。

そう、かの有名なアートディレクターの方との最初の出会いでした。

そのまま、空いてる編集室で

太陽の光が雲の隙間から出てドラマチックに光り輝くというのを

圧倒されるような熱量でディレクションされるのに

必死で食らいついていたら

本当に朝になって太陽がのぼっていました。

そこから長い歴史が始まるわけなのですが、、、。

音に絶対音感というものがあるけど、

そのアートディレクターの方は、絶対色感 を持っているのではないか。。。

と思わされるようなエピソードを数多く持っています。

「このカットのカラコレはいずみさんに任せるよー」

と言っていたのに

作業したものに対し、

「ひどいセンスですねー」

と何の悪気もなく手のひら返しをくらうのを繰り返しているうちに

自然とカラコレの技術を身に付けるようになりました。

カラコレは、本編集のどのセクションにおいて必ずといっていいほど

必要なスキルだと思っています。

バレ消しにせよ、肌修正にせよ、合成にせよ、

カラコレをうまくコントロールできないと

結果に大きく影響するものです。

つまり、

カラコレを制する者は編集を制するんですね。

この、「〇〇を制する者は」シリーズはまだまだ続きますが、またの機会に。

(※ すべて個人の感想です)

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